須坂市探検マップ| 山下薬局ブログトップページ
■初めてご来店の方へ■
■店舗情報■
■カテゴリー別記事■
■最新記事■
■リンク集■
■山下薬局twitter■
■携帯で山下薬局ブログ■
携帯で山下薬局ブログ
 

せんべい
じいちゃんの第一印象は「こわい」

“じいちゃん”っていっても私のホントのじいちゃんじゃなくて

お薬を届けに行くお宅のじいちゃん



初めてじいちゃんのお宅へ伺った時 玄関の呼鈴を押してみた

・・・返事がない

「ピンポーン」

・・・・・・

「ピンポーン」

・・・・・・

玄関横に大きなガラス窓があったからその縁側のガラス窓をそーっと開けてみた


障子が閉まってる・・

「あの〜 ごめんください・・・」

「あぁ〜!? 誰だぁ?」

こたつに寝そべったままのじいちゃんが障子を開けて 明らかに睨んでる・・ こわ・・・

「山下薬局と申します・・お薬お届けに参りました・・」

「あーそーか・・ばぁちゃ〜ん!薬屋さんだと〜!金払ってやってくれぇ〜!」
(もちろん 寝たまま)

ここで ニコニコした優しそうなおばあちゃんが登場

お金を受け取り 一通りお薬の説明を終えて帰ろうとすると

「おい!」

「ハ、ハイ・・・」

「おめぇ 子供さんいるんか?」

「ハイ」

「いくつだ?」

「3歳の息子と1歳の娘です」

「そうかぁ・・カワイイ盛りだな」
(もちろん 寝たまま 睨んだまま)

すると おばあちゃんが

「今度 届けに来てくれた時は 玄関じゃなくて こっちの縁側からどうぞ」



さて 2回目の配達

言われた通り 縁側からおじゃまする

じいちゃんが「今日は寒〜な〜」といいながらランニングとステテコで登場

「お茶飲んでかねぇか?まぁ あがれや」

実際 あとまだ配達が数軒残っていたのとじいちゃんの怖さから

「このあと まだ配達が残ってますんで 次回そうさせてもらいます」と断った

「そうか・・大変だなぁ 薬屋さんも」

「じゃあ お大事にしてください 失礼します」

「ありがとな ご苦労さん」

この時初めてじいちゃんの満面の笑みを・・・

カワイイ  笑うと カワイイ


何度もお宅を伺うたびに だんだん じいちゃんの事がわかってきた

言葉の節々に優しさがあって 

実は人見知りだから 無愛想な感じになってしまうけど・・


ある日 「お茶やってけや」 と誘っていただいたのだが

急いで店に戻らなければいけなかったので お断りしたところ

「じゃあ これ持ってけ」

せんべいを2枚 ティッシュに包んで持たせてくれた

帰りの車で食ってみると 結構うまかった

次回の配達の時にじいちゃんに報告した

「こないだのせんべい おいしかったです」って

そうしたら また2枚くれた

「俺のお茶請けだから 袋ごとは くれらんねぇ」

なんていいながらティッシュに包んで



「下の子は もう幼稚園か?」

「須坂には薬局って何軒あるんだ?」

「親父さんは元気なのか?」

「奥さんによろしくな」

いろ〜んな話をしました そのたびにせんべいもらって

またある日 じいちゃんの薬を届けに行ったのだが じいちゃんがいなかった

おばあちゃんに聞くと 風邪っぽくて寝てるんだと

その日はおばあちゃんがお茶を誘ってくれたけど 

「じいちゃん寝てるんなら 悪いから 帰ります」



それから1週間くらいして 新聞のお悔み欄にじいちゃんの名前があった

お葬式の時は おばあちゃんとゆっくり話ができなかったけど

その後 おばあちゃんと話す機会があった

私がお薬を届ける日になると 病院の帰りに

「ばあさん あのせんべい 買って帰るからな」って

「あいつ このせんべい うめぇって言ってたからな」って

スーパーに寄ってたんだって


結局 俺 1回もお茶飲んでなかったなぁ っていう後悔みたいなものと

なんともいえない じいちゃんの温っかさで

おばあちゃんが帰った後

店で一人で号泣



お医者さんとか看護師さんって こういう思いをしょっちゅうしてるんかな?

それとも いちいち一人ひとりに感情移入してる場合じゃないんかなぁ?

っていう私も明日になれば ひきずってないかもしれないし ひきずってる場合じゃないし


久々に色々考えた日でした




| せんべい | 03:54 PM | comments (x) | trackback (x) |
PAGE TOP ↑