須坂市塩川北部に水源をもつ御堂尻川(みとじりがわ)沿いの沼目用水水源地にあります。
須坂市は明治時代の初期から昭和の初期まで繭から生糸を紡ぐ製糸業で栄えました。
それまで、この地区の用水は須坂町を流れてきた水を使用していましたが、製糸業の隆盛と共に水の汚れが問題となっていました。
そこで、沼目地区の近く、塩川地区に湧く水に着目し、水利権を獲得した後、およそ600mを土管でつなげ引水しました。
63戸全戸に洗い場を設け、利用したと伝わります。
これによりこの用水にはきれいな湧き水が常時流れ、金魚草が茂り様々な魚が生息する川と生まれ変わりました。
昭和6年(1931)の工事を記念して、いつまでも清水が途切れることなく流れるように流造(ながれづくり)の祠(ほこら)を建立し、「水神様」をお祀りしました。
今回の参考文献
須坂市石造文化財<須坂市教育委員会>
須坂の水散歩<田子昭治編集 田子昭治発行>
■関連ページ
須坂の水神